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喜多尾 浩代:『そこふく風』 … vol.2 5/2 (第1金曜)の 20:00~
身体事 @ 喫茶茶会記
collaboration series
『そこふく風』 vol.2
5月2日(金) 20:00〜

無事終了いたしました。
下記は北里義之さんのインプレッションです



5月2日(金)喫茶茶会記にて、身体事の喜多尾浩代さんによる公演シリーズ「そこふく風」の第2回が、共演者に再度みわはるきさんを迎えて開かれました。同一の条件で2公演ずつというのがシリーズのミソで、スーツ姿に蝶ネクタイ、オレンジ色のカツラに黒い紳士靴という衣装でポシェット・ヴァイオリンを鳴らすみわさんと、純白のロングドレスをまとう喜多尾さんのとりあわせも前回におなじ。楽屋の扉も半開きにされました。楽屋口から出る順番は、喜多尾→みわというように前回と逆になり、みわさんは楽屋から演奏を開始されましたが、これは敷居を越えていく「そこふく風」を感じさせてよかった。客席に入った喜多尾さんが、踊りながら観客に触れんばかりに接近して、見るものの皮膚感覚を触発する一方、みわさんは、喜多尾さんと対極になる立ち位置を選択して客席に入り、反時計回りで下手→上手と動いて、パフォーマンスを構成されました。触覚と(構図的)視覚、おふたりが場所を棲み分けたような公演でした。



喜多尾さんの「身体事(しんたいごと)」についてもうちょっといいますと、身体事は、感覚をキーワードにしています。しかも、それは一元化された感覚ではなく、(身体全体の、背骨の)大きな動き、(手脚の)中程度の動き、(指先の)微細な動きが同時進行していくダンスによって、感覚の多層性を、見るものの身体にも解発していくものとなっています。周囲のものに触れることがあまりないのは、それが身体ヴィジョンのためと思いますが、「そこふく風」の喜多尾さんは、ものに触れることを積極的にされています。翁 譲 彫刻展「こわれた訳」で木の彫刻作品に触れたときのように、この晩も、壁や床に触れる、あるいは人に(触れずして)触れる触覚が際立っていました。彼女の身体のたたずまいには、獣のような野性味があり、原生動物のような生命感があり、濃密な物質感をたたえています。ちなみに、3カ月先になりますが、次回の共演者は、チェロの入間川正美さんになるとのこと。


北里義之
http://news-ombaroque.blogspot.jp/
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