<< ベネズエラ音楽 Café negro 通信 2015/8/31(アルピスタ・川嶋菜穂子筆) | main | Time-remembered.modalbeats.com update "Sea Breeze" >>
「寶宝義彦 『Picnic』」(喫茶茶会記店主筆)
20150901




寶宝さんとは
喫茶茶会記で長きに渡り活躍しているフルーティストのMIYAさんの付き添いで
お越しになられてからのご縁である
一見地味で威張らず、淡々としている印象。そんな東北人の印象が未だにある。
ましてや、礼節をもちつつもチャーリーパーカー全盛のミントンハウスにタイムトリップして
そのままその面子とビバップをできてしまうようなワイルドレディMIYAさんの付き添い
ということで「寶宝さん深い方だけど大丈夫かな?」と思いきや二人は結婚した。
結婚式をはじめ地味な寶宝さんに沢山の素晴しい仲間がいることを次第に把握した。
MIYAさんの審美眼は音のみではなかった。

筆者にはこのような背景があるので、
ある意味この評にはそれ相応のバイアスが掛っていることを前提とする。
『Picnic』
この渾身の作品の題名は一見今風に思える。
昔響いていた辻仁成の『クラウディ』を想起した。
ただこの箔押しされた「Picnic」はわたしのファーストインプレッションよりも
深い意図があることを読むにつれ理解する。
よろしく寶宝さんが住まうた原発20km圏内からの「Picnic」というのもあるけれど
現在MIYAさんと住まうている首都からの現地への「Picnic」であることもいえて
そんないたたまれない倒錯性をやんわりとオブラートに包んだ結果が
『Picnic』になる。少年時代に立ちかえるような諦観的叙景のアンソロジーともいえる。

好きな詩は
「コーヒーメーカー」。
わたしは会社員時代ずる休みして、自己の存在意義を失っている室内にて、
薄暗い向こうにあるコーヒーメーカーを眺めていたものである。
まあこのような同一感覚に訴える作品ってあるのかもしれないけど自分にはかなり響く。

それと
「デスモスチルスの八重歯」
ジャズファンだからたまらない。
最後のセンテンスに
"ベイベー俺たちは
平らなとこにすんでいるから
たまには スノッブなふりをしてみたい"

"レイデー俺とお前は"と付け足してみたくもなる
そんな感慨も本句あってのこと。
iphoneで読めない語彙をチェックしながら
喫茶店の午後はゆっくりと進んでいった。
そのインプレッションが本文になる。





コメント
コメントする