<< 「Autumn@Dounan 」(喫茶茶会記 店主) | main | 2015/10/7(Wed)Shinichiro Kanda presents 神田晋一郎(ピアノ) 橋本英樹 (トランペット) >>
北里義之・2015/10/6 木村 由:ひかげぼっこ[4回目]



10月6日(火)、喫茶茶会記でおこなわれている木村由さんの隔月ダンス公演『ひかげぼっこ』の4回目がありました。明大前キッド5Fをシリーズ公演の会場にしている「ひっそりかん」が、自然光のなかの身体を扱う一方、この「ひかげぼっこ」は暗闇のなかの身体を扱っています。闇は光の一部であり、光は闇の一部であり、ふたつのシリーズは真逆の方向に通いあっています。「ひかげぼっこ」でもうっすらとした照明が用意されますが、踊りはほとんどがその光の外で踊られます。この晩は、縦格子になった壁を上手側から斜めに走る光が、あたりに乱反射して作る光のエコーとでもいえるような領域を、床のうえの塊のようになって光ににじり寄り、光のなかに入り、光からこぼれ落ち、ふたたび出ていくというダンスが踊られました。この過程は、反対側から見れば、暗闇の濃度の違いのなかで踊るということでもあり、その最大の効果は、視覚が闇にとらわれて、身ぶりの形が明瞭さを失うところにあるようです。あるいは形を失わせて触覚をざわつかせること。うつぶせになりながら動くダンサーが床を引っ掻く音などが、ダイレクトに触覚を刺激して原初的な感覚を蘇らせます。光のなかでは、手や足の動きにダンスの痕跡があらわれるのですが、観客は自分がすでにそれを暗闇の世界から見ていることに気づきます。


北里義之
http://news-ombaroque.blogspot.jp/






コメント
コメントする